温泉旅館に宿泊するんだから温泉を楽しもうよ
日本の会社では、何かの会議や研修、出張などのイベントを行うたびに「意見交換会」「親睦会」「懇親会」という名の飲み会を必ず開催します。いわゆる飲ミュニケーションってやつですね。その言葉はすでに死語ともいわれておりますが、古い体質の会社にはまだまだ根強く残る悪習慣です。
先日も宿泊を伴う出張があり、宿泊先の旅館で宴会にも参加しました。もちろん会社から残業代が出るわけでもなく、むしろ参加費を5千円ほど払わなければなりません。
大広間で行う大名のような宴会は私は一番大嫌いです。楽しさが全く分かりません。
希望者のみの参加とありましたが、それは建前で、風邪気味で熱のある社員すら、参加させられていました。
アルコールパッチテストでトップクラスの弱さを記録した私にとって、酒は有害であり、飲み会は敵です。
基本的にゆっくりと一人の時間を楽しみたい私にとって、大勢での飲み会は本当に疲れます。何をどうしていいのかさっぱりわからず固まってしまうんですね。
酒席は魔のフォークダンス
その宴席で、部長に呼び出され叱られました。
酒を注ぐ動きが悪い!と。どうやら、だれか偉い人が独りぼっちになる場面があったようですね。
酒席でのビール瓶を片手に注いで回る行動が、私には理解不能ですし、気味が悪いとまで感じます。根底に集団が嫌い、酒が飲めないという性格があるからなのかもしれませんが、みんなでグルグル回ってフォークダンスのように酒を飲ませる。
酒が好きな人もそうでない人もこのフォークダンスからは逃れられません。
小学生時代、中学生時代に修学旅行などでキャンプファイヤーしながらフォークダンス。普段は触ることすらできない女子と手をつなぐことができるドキドキのイベントですが、酒席のフォークダンスはそんな楽しさは微塵もありません。ある意味ドキドキはありますが全く質が異なります。
飲み会の反省をするための飲み会
宴会が一本締めで終了し(これも奇妙な習慣ですが)、やっと終わったと思ったら、声をかけられました。部屋に帰ったら〇〇号室に集合して2次会やるぞ、ですって。
飲み会は一次会にすべてまとめてくれよ!といつも思います。会議は2次会ないのにね。
主催者スタッフを部屋に集めて、部課長も交えて接待開始。
飲み会の反省をするための飲み会です。
それは日付が変わり夜中の0時過ぎまで続きました。
相手はすでに酔っぱらっているので、何を話しているのかさっぱりわからず、会話が成り立たず、怒鳴られ、からまれ、本当に疲れます。とてもじゃないけど仕事に有益だとは思えません。
でもこの旅館の温泉は源泉かけ流し、硫黄の匂いプンプン。疲労回復効果、効能抜群なんです。
大嫌いで苦手な飲み会を乗り越え、私の唯一の楽しみだった温泉。
やっと入れる。癒される…。
残念ながら入浴は0時で終了…。朝は6時から…。
朝は出発準備で早朝からドタバタしているので、朝風呂は不可能。
おれ、何しに来たんだろう…。
どこに行っても酒、酒、酒…。
温泉や景色、自然や文化を楽しむ心はどこへ行ってしまったのか…。
本当に会社の飲み会など消滅してほしいと願います。
これだけ「飲めないアピール」をしまくっても、自分の送別会の時には飲み会をセッティングされました。やめろっつってんのに喧嘩売ってるのか?
と心の中でブチ切れつつも、とりあえず感謝の言葉を述べる私…。
最近の若い社員は、飲み会に誘っても、はっきりと断るそうです。
用事があるから、これからデート、時間の無駄、酒や食事は好きな人と少人数で楽しく…。
そんな理由だそうです。
今の50代後半の世代が定年を迎え退職したら、飲み会は減っていくのかな…。
若い世代にエールを贈ります。